ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第14作目は 古い町並みです。


タイトル Old houses on the town square of Aabenraa
     アーベンラーの街角の古い家 1921年(大正10年)
デザイナー: Oluf Jensen

この年のプレートに描かれている家は、ユーラン半島東部の美しいフィヨルド地形に位置するア−ベンラ−という小さな町にあります。

rc1921year.jpg


この家は1700年頃に建てられた切妻造りで、ア−ベンラーにはこのような小さな家屋が多く見られます。
中には石造りの玄関をもつ家もありますが、ほとんどの家は木造の骨組みを露出させ、その間を煉瓦や石で埋める様式で出来ています。
その家の切妻屋根はルネサンス建築様式の源泉を残し、鉄の留め金には立派な装飾が施されています。
また、浮彫り細工で名前や家紋、完成した年を入れた砂岩のプレートをつけた家もあります。

このアーベンラーは元々漁村で、17世紀、18世紀、アイスランドやバルト諸国の港にとって出荷輸送の町として重要な役割を果たしていました。
現在は人口 12万を超す商業中心の町に変わっています。

アーベンラーの町は12世紀に興りましたが、今回のモチーフとなった切妻造りの家にはわずか250年の歴史しかありません。
それはこの町が、長年に渡り大きな火事に見舞われ何度も被害を受けてきたからなのです。

さらに、1864年にドイツがユーラン半島南部を併合し、以降1920年までドイツ領となっていました。
アーベンラーに住む年配の人達の中には、半島南部がデンマークに返還され、デンマーク人に戻ったことを喜び、4日間祝い続けたそうです。その時、馬に乗ったクリスチャン10世がアーベンラーを練り歩く姿を見て、男も女も涙を流し喜んだと伝えられています。

このプレートが発表されたのはちょうど返還された1920-21年、ありふれた風景画かと思いきや、そこには大きな歴史と深い意味が隠されていたのですね。

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。