作品名 Schooner at sea Christmas night
クリスマスの夜の帆船 1924年(大正13年)
デザイナー: Christian Benjamin-Olsen
この年のプレートに描かれた形状の横帆艤装の帆船は古くから何百年間にも渡って使用されてきたタイプです。

北欧では有名な“バイキング”の襲撃を受ける以前から、デンマーク人は素晴らしい船乗りとして知られてきました。
この船は帆を縮め、寒風吹く海原を、母港コペンハーゲンに向け前進しています。
船の向かうコペンハーゲン港は、大きな埠頭があり、潮の干満のない不凍港です。この港はバルト諸国と大西洋諸国との間で、古くから商業航路として広く利用されています。
デンマークは石炭、鉄や他の金属といった工業資源に乏しいため、輸入に大きく頼らざるをえません。
それだけが理由ではないでしょうが、デンマーク経済は、農産物や磁器製品や家具などの製品の輸出で支えられています。
それに付随して海運業が発達し、デンマークは国民一人当りの船舶積載量が国際的にも上位に入っています。
帆船と言うモチーフはデンマークの伝統産業を表現するものでもあったようですね。