ロイヤルコペンハーゲンの藍に魅せられて > ロイヤルコペンハーゲンイヤープレート 1908-1919


ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第12作目は 小鳥です


作品名 Birds in snow covered garden
    雪に覆われた庭の鳥 1919年(大正8年)
デザイナー: Oluf Jensen

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このプレートの景色、デンマークの庭園での様子をイメージしたものでしょう。
デンマークには、148の公園があり、その多くが庭園を併設しています。
また、公園とは別に6つの植物園や動物園があります。

特に首都コペンハーゲンには、他の国では見られない程多くの公園や行楽地が集まっています。
滑らかな芝生や木陰を作る大きな木々だけでなく、鳥達が生息する人工湖が整備され、公園内は様々な種類の花で満ち溢れています。

このプレートに描かれた小鳥達は恐らく、多くのデンマーク人が冬場の餌として用意してくれるパン屑を庭園の雪の中で捜しているのでしょう。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第11作目は 草原の羊がモチーフです


作品名 An Shepherds in a meadow on Christmas night
    クリスマスの夜の羊飼い達 1918年(大正7年)
デザイナー: Oluf Jensen

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この年のプレートには、夜、イスラエルのベツレヘム郊外の丘で、羊の番をしている羊飼い達が描かれています。
羊飼いが見上げる夜空に輝く星は、東方の三賢人を幼子キリストが生まれた場所に導いた星なのです。(1910年のイヤープレート参照)

羊は聖書の中で、他のどの動物よりも多く登場します。
聖書に出てくる人達は、羊を生活の糧にしていたため、泥棒、狼やライオンから群れを見張るのは当然のことで、特に子羊が生まれる春には夜通しで群れを守らなければなりませんでした。

『羊飼いたちが、夜通し羊の群れの番をしていた。』(ルカによる福音書2章:8節) という事実は、歴史学者や天文学者達が「キリストが生まれたのは実際は春だ」と信じる基礎になっています。

一方、初期のキリスト教信者達は、1月6日を選んでキリスト降誕祭、顕現日や洗礼式を祝っていたことはよく知られていますし、その後、キリスト降誕祭は、異教徒の農神祭にとってかわり、12月25日に行われるようになりました。

イエスキリストの本当の誕生日は、長いキリスト教の歴史と共に変化してきたのですね。ちょっと複雑な気持ちです。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第10作目は 教会のある風景です


作品名 The Church of Our Savior in Copenhagen
    コペンハーゲンの救世主教会1917年(大正6年)
デザイナー: Oluf Jensen

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1682年にクリスチャン5世がこの教会建設を命じ、鐘塔を除く全ての建物が完成したのは1696年のことでした。
この教会は資材に赤煉瓦と砂岩を用い、完成した当初は、アルプス山脈以北の地域で最も立派な建築物だと考えられていました。
1750年頃フレデリク5世は、銅メッキを施した塔を教会の上に建てさせました。
塔の頂上には黄金の球体がのせられ、 その上には実物大の救世主像が立てられました。
この球体は地球を表し、その上で勝利の旗を掲げる救世主像は、眼下にひろがる街を祝福しているかのようにも見えます。
塔の高さは86.6m、てっぺんに向かうにつれ細くなっており、塔の外壁には飾り階段が取巻くようについています。また、壁の一部を張り出した柱形が、建物の上まで施されており、広く高いアーチ型の窓もついています。
現代でもかなりの異彩を放つスタイルの教会です。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第9作目は 天使と羊飼い(新約聖書から)がモチーフです


作品名 Angel and shepherd 天使と羊飼い1916年(大正5年)
デザイナー: Richard Bøcher

この年のプレートは、新約聖書の一節をモチーフとして、牧師(羊飼い)の前に現れた天使を描いています。

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新約聖書の一節はこうです。
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。
すると、天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。
天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。 あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」
すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。 「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」
天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。
そして急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。
その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。
聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。
しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。
羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。(ルカによる福音書2章:8-20節)

英語の“shepherd”には、羊飼い と言う意味と共に、牧師  と言う意味もあります。
なので、この絵の中の羊飼いは牧師様の衣装を纏っているように描かれたのでしょうね。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第8作目は 雪の大地を進むソリです。

作品名 Snow covered landscape with spruce, sledge and church
    雪景色 1915年(大正4年)
デザイナー: Arthur Boesen

デンマークは緯度的に大変高いところにありますが、北大西洋海流という暖流のお陰で、その気候は地図から判断するよりもかなり穏やかなものです。
そのため12月から3月にかけて霜がおりますが、雪はほとんど降りません。

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1915年のプレートには、雪の降り積もった中、クリスマスイブに教会に向かう人々が描かれています。ほとんどの人が歩いていく中、一組のカップルは馬ぞりにのっています。
絵の左側に生えているのはトウヒの木です。
そして右奥に見えるのが教会なのでしょう。

きっとこれだけの雪が積もるのは珍しいことだったので、モチーフとして取り上げら他のでしょう。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第7作目のモチーフは 木?いえいえスズメです

作品名 Sparrows in a tree in front of a lit church
    精霊教会前の木にとまっているスズメ 1914年(大正3年)
デザイナー: Arthur Boesen

デンマークでも日頃よく目にするスズメ。
その群れが精霊教会の周りにある木にとまっている様子がこの年のプレートのモチーフです。

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バックに描かれた教会は、コペンハーゲンの中心で最も有名な2つの広場、市庁舎前広場とコンゲンスニュートウ広場の間にあります。
“精霊教会”という名前のこの教会は15世紀に建てられた修道院で、悲惨な火事に見舞われた後、1730年から1732年にかけて再建されました。
その後も何度か修復作業が行われ、最も最近では 1878年から1880年の間に行われました。
また教会には立派な機械仕掛けの鍵盤が鐘楼に設置されており、休日になると素敵な音楽を奏でてくれます。

プレートの縁面をよくご覧下さい。プレートの縁に小鳥が描かれているのは、クリスマスプレートシリーズの中でこの年のプレート以外にはありません。
ある意味、大変珍しい作品ともいえるでしょう。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第6作目は教会のある風景です


作品名 The tower and spire on the Marble church in Copenhagen
    フレデリクス教会 1913年(大正2年)
デザイナー: Arthur Boesen

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首都、コペンハーゲンにあるフレデリクス教会の尖塔が描かれています。
この教会は別名、“大理石教会”としても知られています。

1770年以降この教会建設は中断されていましたが、1894年にC.F.ティジェンの資金援助を受け、建築家メルダ−ルがロマネスクバロック様式で完成させました。

教会のドームの直径は約29mあり、ローマのサンピエトロ大聖堂のドームよりひとまわり小さいくらいです。

教会の外壁を囲むようにモーゼからルターまでキリスト教を代表する聖職者達の像が立っています。
さらに教会周辺には、デンマークの教会に関わった様々な芸術家達の像が見られます。

この美しい円形の教会には柱で仕切られた12の窓があり、丸天井にはキリスト教の12使徒が描かれています。
また、教会内には16世紀の教会祭壇の飾壁からとり出したオーク製浮き彫り細工や、J.スコフガールが大理石で作った聖水盤もあります。

デンマークが誇るキリスト教建築の1つですね。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第5作目は夫婦の愛を表現しました。

作品名 An old couple at a table with a small Christmas tree
    (テーブルの前の老夫婦と小さなクリスマスツリー)
     1912年 (明治45・大正元年)
デザイナー: Christian Thomsen

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ロイヤルコペンハーゲンのイヤープレート、5枚目のモチーフには互いの手をたずさえた老夫婦を描いています。
このデザインからは、二人が今宵、平和で静かなクリスマスを過ごしているばかりでなく、これまでも素敵なクリスマスをお互いわかちあってきたことが想像されます。
二人は先ほどまでの楽しいクリスマスディナーを思い起こしているのかもしれません。

デンマークのクリスマスには、古い伝統が生きています。
そう、クリスマスは北欧で最も古いお祭りなのです。
特定の宗教がなかった時代でさえ、真冬のお祭りは1年で一番日の短い時期に行われており、悪の力を鎮める為にかがり火を焚き、お供え物をしました。
こんにちのクリスマスの習慣の中には、宗教のない時代とキリスト教が始まった頃の伝統に、影響を受けているものが少なくありません。かつては、オーブンでパンを焼く前に十字を切る習慣があった事、北欧諸国の年配の人達の中には覚えていらっしゃる方もおられることでしょう。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第4作は 冬の風物詩

作品名 Landscape 風景 1911年(明治44年)
デザイナー: Oluf Jensen

4作目のモチーフは再び冬の風景、デンマークの村々の風物詩です。

デンマークの農家では収穫後常に、小麦を一把とっておきクリスマスに、それを屋外の柱や枝に結んでおくのです。
これが鳥達のごちそうなのです。都会に住む人達も、特にクリスマスの季節になると鳥達のことを考えるのです。そして窓縁の雪をはらい、羽の生えたお友達のため、小さく四角に切ったパンやパンの耳をそこに置いてあげます。

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またデンマーク人はクリスマスなるといつも、特別な思いで、実家にいるペットや農場の動物達を思い出すのです。背景には、村の教会が描かれておりその建築様式はデンマークでよく見られるものです。
デンマーク人にとって小さな村教会は大きな誇りであり、その大半が700年以上の歴史をもっています。
ロイヤルコペンハーゲンはこの年クリスマスプレートのスタンダードサイズを決め、こちらのプレートがその最初のものになります。
実際には1911年のプレートが20枚ほど製作されましたが、そのサイズは1908年、1909年、 1910年のプレートより小さいものです。そのため現在その20枚のプレートを入手するのは困難でかなり高価になっています。
またプレートの縁のデザインに松ぼっくりを採用したのも、この年が初めてです。1911年以降多くのプレートの縁に、色々な形で松ぼっくりが使われてきました。
1941年に、松ぼっくりを取入れたプレートの縁のスタンダードデザインが決定されましたが、それはこの年のプレートのデザインとかなり近いものになりました。

ある種、現時までの統一デザインが決定された記念碑的な作品と言えるのかもしれませんね。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート第3作目は 有名なモチーフから

作品名 The magi 東方の三賢人 1910年(明治43年)
デザイナー: Christian Thomsen

東方の三賢人が神の子イエスをさがす長い旅の最後の場面を描いたものです。

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新約聖書の一節はこうです。

イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、東方の三賢人がエルサレムに来て言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。
王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。『ユダの地、ベツレヘムよ、/お前はユダの指導者たちの中で/決していちばん小さいものではない。お前から指導者が現れ、/わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」
そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。 そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。
(マタイによる福音書 第2章 1〜11節より)

現在にも十分通じるなかなか斬新なデザインだと思います。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 第2作目のモチーフは

作品名 Danish Landscape デンマークの風景1909年(明治42年)
デザイナー: Stephan Ussing

2作目は一転して風景画になりました。

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スカンジナビア諸国で一番小さな国・デンマークでは、このイヤープレートのような冬景色が至る所で見られます。

デンマークの海岸線は全長500万マイル、国土の面積は19.576平方マイル(43.093平方キロメートル)あり、ユトランド半島のみならず、約500もの島から構成されています。
但し、人が住んでいるのは、わずか100の島だけです。

またユトランド半島は南部でドイツと国境を接し、国土は半島の3/4を占めています。

ロイヤルコペンハーゲン 最初のイヤープレートです

作品名 Maria with child  聖母子 1908年(明治41年)
デザイナー: Christian Thomsen


ロイヤルコペンハーゲンが、その最初のクリスマスプレートのモチーフに「聖母とイエスキリスト」を選んだのは大変ふさわしいといえるでしょう。

また、このモチーフはある意味で、キリスト教の始まりを表しています。

これから続く多くのクリスマスプレートには、世界の様々な場所にいるキリスト教徒達の心に触れる貴重なエピソードが盛り込まれています。
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青と白の磁器は1908年のプレートのテーマを描く為の、媒体・材料です。というのも何世紀もの昔から青は聖母マリア様を、白は純粋さを象徴する色だったからです。

クリスマスプレートが世界の人々にどれ程大切に思われるのか知る由もなく、ロイヤルコペンハーゲンは一番最初のプレートをわずか2025枚しか製作しませんでした。

そのため現在このプレートは大変愛され、全てのクリスマスプレートの中でとりわけ貴重なものとなっています。
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